Shopifyとは?ECサイトの立ち上げに役立つ機能や特徴を解説
Shopifyは専門的な知識がなくても簡単にネットショップが開設出来るので、最近人気を集めているサービスです。しかしShopifyの機能や使いやすさが、いまいち分からないという方も多いのではないでしょうか?
本記事ではShopifyの特徴や使いやすさをご紹介。Shopifyを使って簡単にECサイトを立ち上げ出来るようになります。
なお、ECサイト制作のツールの探し方・選び方がわからない!という方はお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算を弊社コンサルタントがヒアリングし、ツール選定についてアドバイスします。相談料は一切無料です。
Shopifyとは
Shopifyとは誰でも簡単にECサイトを開設出来る、マルチチャネルコマースプラットフォームです。専門知識がなくてもネットショップの開設・運営が出来、国内外でのオンライン販売が行えるようになります。
2004年にカナダで開発され、2017年から日本語でのサポートを開始。シンプルで高機能、デサイン性も高いことから、現在では多くの方が利用しています。
Shopifyの特徴
Shopifyの世界中のマーチャント数は数百万、ストアのある国の数は170以上。更に米国のEコマース全体に絞める割合は10%、全世界の経済活動は4,440億米ドル以上と、世界中の多くの方に利用されています。
ここまで多くの方から支持を集めているのは、Shopifyの使いやすさが理由です。具体的なShopifyの特徴は以下の通りです。
操作性の高い画面で管理や拡大が簡単にできる
Shopifyのオンラインストアの特徴は、管理や拡大が簡単な点です。ダッシュボードにはストアへのアクセス数や販売額など、16項目もの数値が包括的に記載されるので、ストア分析に役立ちます。売上を一元管理することで、リアルタイムな在庫管理も可能。
また組み込まれているSEO機能や自動マーケティングによって、手間なく売れる仕組みを作ることが出来ます。特別割引が利用出来る配送システムや、豊富なテンプレートと簡単なカスタマイズ機能など、たくさんの機能によってビジネスの管理や拡大が可能になるでしょう。
豊富なテーマのストアデザイン
Shopifyではストアを作る際に、70種類以上にもなるテーマから、自社に合ったデザインを選ぶことが出来ます。どのテーマでも商品のおすすめなどの機能を標準装備しており、さらに無料更新してくれるので、いつでも最新の状態にすることが出来ます。自社の商材に合わせたデザイン制の高いサイトが作れることが、Shopifyの特徴と言えるでしょう。
カスタマイズ可能なワンクリックチェックアウト
Shopfyではユーザーが負担を感じることなく決済可能な、ワンクリックチェックアウトを導入しています。世界最高のコンバージョン率を誇り、処理された注文件数は55億件、ピーク時における1分あたりのチェックアウト開始件数は5万6,000件にもなります。
様々な機能のカスタマイズが可能で、米国全体のEコマースにおけるShopifyの導入割合は1割と多く、たくさんの企業に選ばれていることが分かるでしょう。カスタマイズ出来る内容も多く、デザインを換えたり分割払いが出来るようにしたり、実店舗での受け取りを可能にしたりすることで、ユーザーの利便性を上げられます。
あらゆる販売に適したPOS
Shopifyでは、実店舗でも利用出来るPOSシステム(Point of Sale:日々の売上をデータ化して管理するシステム)も準備しています。実店舗での販売時に、在庫・決済・顧客データをリアルタイムに送信することで、オンラインストアとの連携が可能。実店舗とオンラインストアを連携する事で、簡素な在庫管理が実現できます。
販売している場所ごとの全て在庫を同期出来るので、店舗での受け取りや効率の良いデリバリーなど、リアルとオンラインで垣根のない販売が可能になります。また実店舗での来店客にオンラインでのマーケティングを活用することで、効果的に再度の来店を促すような広告活動も出来ます。
Shopifyの機能
Shopifyが人気が高い理由の一つに、豊富な機能があります。Shopifyには、下記のようにたくさんの便利機能があります。
- さまざまなチャネルと連携できる
- 快適な購買体験を提供できる
- 顧客管理機能
- 豊富なマーケティング機能
- 商品管理
- 最先端のホスティングでネット販売をサポート
- ストア分析
- モバイルアプリ
それぞれの機能について、詳しく見ていきましょう。
さまざまなチャネルとの連携機能
Shopifyはマルチチャネルプラットホームとして、下記のようなさまざまなチャネルと連携させることが出来ます。
- Amazon
- eBay
- 楽天市場
- TikTok
例えばInstagramと連携することで、画像t投稿に商品をタグ付けしてShopifyの商品ページへと誘導することが出来ます。またShopifyには国をまたいだ越境ECを始めるための機能も付いています。
全世界で利用されているサービスなので、海外の決済や税金対応が可能なことも魅力と言えるで
しょう。
快適な購買体験を提供できる機能
Shopifyでは、クレジットカードを始めとした100種類以上の決済手段や多言語に対応しているので、ストレスなく決済出来ます。またSSLサーバー証明書(鍵長256ビット)による、高度なセキュリティ機能を有しているので、安全性は抜群と言えるでしょう。
顧客管理機能
Shopifyには、様々な顧客管理機能もあります。ユーザーのアカウントやプロフィールを管理して、さらに購入履歴をもとにグループ分けをしてくれるので、マーケティングに役立ちます。メールテンプレートを使えば、自動送信のストアメールもカスタマイズが可能。
またスマホからでもECサイトの管理や更新、在庫状況の確認を行えます。このように多様な顧客管理機能を有しているので、在庫を持たないドロップシッピングビジネスの展開も可能になるで
しょう。
豊富なマーケティング機能
Shopifyには、検索エンジンでの検索結果の最適化を目指すSEO対策や、商品やブログ記事などを自動生成する機能があります。コンバージョン率や訪問者がどこから来ているかも、ダッシュボードで一元管理出来るので、改善に役立つでしょう。
他にも割引管理やギフトカードの設定、Google 広告クレジットの入手、商品レビュー管理などの豊富なマーケティング機能もあります。このようにShopifyを利用することで、簡単にマーケティングが行えるようになります。
多彩な商品管理機能
Shopifyでは、店舗やオンラインなどあらゆるチャネルからの販売を一元管理することで、適切な在庫管理が行えます。また在庫が無くなると自動的に商品の販売を停止してくれるので、ユーザーをがっかりさせることがありません。
商品の登録数にも制限はないので、数多くの商品を掲載出来ます。このように商品や在庫をリアルタイムに管理することで、適切な配送やサブスクにも対応出来るでしょう。
最先端のホスティング機能
Shopifyでは、すべてのプランで迅速で信頼出来るサーバーをレンタルしてくれます。簡単なセットアップをするだけで、グローバルな超高速ホスティングが利用出来ます。無制限の帯域幅と最小限のダウンタイムで、快適なネット販売をサポートしてくれるでしょう。
ストア分析機能
ストア分析機能を搭載していることも、Shopifyの特徴です。管理画面にある「ストア分析」のレポートでは、売上や集客・利益率、キャンペーン分析などの情報を見れます。必要な情報は網羅されているので、日々の状況を把握するにはShopifyのデータだけ見れば十分と言えるでしょう。
他にも販売や注文、トラフィックをダッシュボードで管理したり、Google アナリティクスと連携させることで訪問数や流入の追跡も行えます。このように標準機能だけで十分な現状分析が出来るので、ストアの改善に役立ちます。
モバイルアプリとの連携機能
モバイルアプリからでもECサイトの運営が行えるのも、Shopifyの特徴です。商品販売や、配送・決済などもモバイルで出来るので、場所を選ばずにビジネスが行えます。ユーザーへのアプローチもモバイルで行え、様々なSNSチャネルへの商品共有も簡単に行えます。
AndroidとiOSの両方に対応しており、モバイルからでもショップの開設が可能。出張先への移動中や、子どもの送り迎えの合間など、モバイルを使って管理・更新出来るのは、忙しい方にとっては大きなメリットと言えるでしょう。
料金プランについて
Shopifyの利用料金は、プランによって違います。ここまで説明してきたようにShopifyには便利な機能がたくさんありますが、プランによって付帯されている機能と料金に違いがあります。Shopifyの主な料金プランには、下記の3種類があります。
ベーシック |
スタンダード |
プレミアム |
|
月額 |
33ドル |
92ドル |
399ドル |
日本円換算 |
4,620円 |
12,880円 |
55,860円 |
機能 |
・スタッフアカウントは 2名まで ・カード手数料3.4% |
・Eコマースオート メーションが付帯 ・スタッフアカウントは 5名まで ・カード手数料3.3% |
・関税と輸入税の計算機能 ・スタッフアカウントは 15名まで ・カード手数料3.25% |
※1ドル=140円で換算
それぞれのコースの内容について、詳しく見ていきましょう。
ベーシック
3種類の料金プランの中で、一番価格が安いのがベーシックです。ベーシックと言っても機能は十分に備えており、ストアの運営を行うための機能は全て揃っています。ストアの制作はもちろん、商品は無制限で登録が可能、商品の配送や、クレジットカードを始めとした多くの決済にも対応。
また海外での販売にも対応しており、ストアを複数の言語に翻訳したり、価格を現地通貨に換算してくれたりする機能を備えています。このようにストアを運営するためには十分ですが、ストアを管理するスタッフのアカウントは2名までしか登録出来ません。
スタンダード
スタンダードプランはベーシックでの機能に加えて、登録出来るスタッフアカウントは5名と多いです。ストア分析に役立つレポートも、ベーシックよりも詳しい内容です。また手動で行なっているストア運営に必要なタスクを自動化出来る、Eコマースオートメーションが付帯していることもスタンダードの特徴と言えるでしょう。
クレジットカードの加盟店手数料が安いことも、ベーシックとの違いの一つ。ベーシックでは3.4%だった国内カードの手数料はスタンダードでは3.3%、海外のカードの場合もベーシックの3.9%に対しスタンダードは3.85%と低いです。またShopifyペイメントを利用していない場合の外部サービス取引手数料も、ベーシックの2%に比べるとスタンダートは1%と低くなっています。
プレミアム
プレミアムプランでは、スタンダードに機能がさらにバージョンアップされています。登録出来るスタッフアカウントは15名までとスタンダードよりも多く、カード手数料もさらに低い水準です。国内カードは3.25%、海外カードは3.8%、Shopifyペイメントを利用していない場合の外部サービス取引手数料0.5%と、優遇されてることが分かるでしょう。
またプレミアムプランにのみ搭載されているのが、関税と輸入税の計算機能です。海外販売の決済時に、ユーザーに対して関税や輸入税を見積もって明示することで、返品や荷物の受け取り拒否のリスクを軽減出来ます。
Shopifyのメリット
Shopifyが多くの方に支持されているのは、下記のようにたくさんのメリットがあるからです。
- 低コストで導入できる
- 拡張性が高い
- 越境ECに強い
- リーチを拡大できる
- デザインテンプレートが豊富
- 事業規模に合わせてプランを変更できる
- 大量注文に強い
それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。
低コストで導入できる
ベーシックであれば月4,000円台から、ストアの運営が可能。ベーシックに限らずどのプランでも初期費用が不要なので、気軽にECサイトの作成が出来るでしょう。またプランの変更も出来るので、事業規模に応じてストアの運営が可能です。
拡張性が高い
ShopifyではAPIやアプリを通じて、さまざまな機能を追加出来ます。他のECサイトでは機能を追加すると他のカスタマイズができなかったり、不具合が出ていました。
Shopifyでは柔軟な本体設計のおかげで、機能を追加しても他のアプリへの影響はありません。また本体も早いスピードでアップデートされているので、常に最新の状態を保っています。
アプリはこちらのリンクから、簡単に手に入れることが出来ます。
越境ECに強い
グローバルに展開しているサービスなので、対応している言語や通貨も豊富です。海外への発送も可能ですし、カスタマイズすれば海外向けのECサイトが簡単に制作可能。海外向けに販売するための機能を、ワンストップで備えています。
リーチを拡大できる
例えばShopifyではFacebookやInstagramなどのSNSと連携したマーケティングツールがあるので、多くの方にアプローチが可能です。他にもGoogle検索に商品を掲載するなど、多様な販売チャネルを活用してリーチを拡大できるでしょう。
デザインテンプレートが豊富
100種類以上もあるデザインプレートから選んでサイトを制作出来るので、ショップのブランディングが容易に行えます。またデザインはモバイルフレンドリーなので、多くの方にアプローチが出来るでしょう。
事業規模に合わせてプランを変更できる
先程紹介したようにShopifyには複数のプランがあり、それぞれ機能や費用が違います。スタートアップの頃はベーシックなプランを利用して、規模が拡大したらスタンダードやプレミアムへのプラン変更が可能。
プランを変更する際も同じプラットフォームを使っているので、拡張に関する手間もありません。プランによってスタッフのアカウントの上限に違いがあるので、スタッフの数に合わせてプランを変えていくのも良いでしょう。
大量注文に強い
バックエンドが優秀なため、大量注文に強いこともShopifyのメリットです。Shopifyのサイトが落ちるということは殆どなく、他社のように注文が集中するとが画面遷移の際に動きが遅くなるようなことはありません。大量の注文が短期間に集中するブラックフライデーのような負荷が大きい場合でも、耐えられるようになっています。
Shopifyのデメリット
メリットの多いShopifyですが、デメリットもあります。具体的にはShopifyには、下記ようなデメリットがあります。
- 一部の機能は英語能力が必要
- 高度なサイト構築はHTMLやCSSの知識が必要
Shopifyのデメリットについて、詳しく見ていきましょう。
一部の機能は英語能力が必要
Shopifyは多くの機能が日本語に対応していますが、一部の管理画面やデザインプレートは英語にしか対応していません。また電話サポートも日本語には対応していないので、英語に不安のある方には使いにくい場合もあるでしょう。
高度なサイト構築はHTMLやCSSの知識が必要
Shopifyでは誰でも簡単にECサイトを制作出来ますが、詳細なカスタマイズとなると難易度が上がります。例えばデザインプレートをカスタマイズする際には、HTMLなどの知識が必要になるで
しょう。
機能をカスタマイズする場合でも、サイト運営の全容を理解したうえで必要な機能やアプリを適切に組み込む必要があります。このように高度なサイトを制作するには、専門知識が必要になることがデメリットの一つです。
Shopifyの活用事例
Shopifyは利便性の高さから、多くの企業のECサイトで導入されて成果をあげています。ここからはShopifyの活用事例を、紹介していきます。
Soup Stock Tokyo
全国に60店舗以上の実店舗を持つスープの専門店であるSoup Stock Tokyoでは、店舗のないエリアのユーザーも商品を楽しめるように自社でECサイトを運営していました。しかし実店舗とECサイトが連携しておらず、分かりにくくポイント連携出来ないという課題を抱えていました。
そこで導入したのがShopify Plus。シングルサインオン機能を活用することで、ECサイトと実店舗のポイントをシームレスに連携、利便性の向上に成功しています。またギフト利用も多いことから、多様な注文に答えられる熨斗サービスにも対応しています。
ブルーボトルコーヒー
参照:ブルーボトルコーヒー
全国でスペシャルティコーヒーの販売を行っているブルーボトルコーヒーには、自社サイトの立ち上げからShopifyを利用しています。プラットフォームの選定にあたって重視したのが、自走モデルであることと、グローバルなサービスであること。
この2点をクリアしていることから、Shopifyを選定し自社サイトの運営を行っています。Shopifyの特徴でもあるトライ&エラーのやりやすさと、グローバルで共通認識が持てることを活かしてブラッシュアップを重ねています。
ハイカーズデポ
参照:ハイカーズデポ
山登りやハイキングのアイテムを取り扱うハイカーズデポでは、元々は店舗での接客を重視しておりECサイトは持っていませんでした。しかしアウトドアブームに合わせて問い合わせが増加したこともあり、Shopifyを利用してサイト構築を行っています。
Shopifyの特徴でもある、EC売上を伸ばすための施策の豊富さを活かして、SNSとの連携を実施。ブログの発信など効果的なSEO対策を行うことで、ECサイトの売上増加へと成功しています。
ShopifyでECサイトを効率よく運営
Shopifyは誰でも簡単にECサイト制作が出来る、マルチチャネルプラットフォームです。自社のサイトに合わせて豊富な機能を使用出来るのが特徴で、Shopifyを利用すれば効率良くサイト運営が行えるでしょう。また様々なプランがあるので、事業規模に合わせた運用が行えるのも特徴。ECサイトの制作や運営の際には、Shopifyの利用がおすすめです。
なお、ECサイト制作のツールの探し方・選び方がわからない!という方はお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算を弊社コンサルタントがヒアリングし、ツール選定についてアドバイスします。相談料は一切無料です。