ECのDX推進を成功させる|効果・課題・実施ポイントを紹介
近年DX推進が注目されており、自社のECサイトに活用していきたい方もいるのではないでしょ
うか。
本記事では、ECにおけるDX推進の効果や課題などを紹介します。これからDXを推進して、売上拡大や業務効率などを実現するために、本記事をお役立てください。
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ECにおけるDXとは?
DXとは、デジタル技術を活用して業務フローを変革したり、新たなビジネスを創出したりすることを指します。ECにおけるDXは、データ活用やITツールを導入し、実店舗のように顧客一人ひとりに適した施策を行うことです。
ECのDX推進には、以下のような施策が求められます。
収集したデータを 活用した顧客分析
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顧客の性別、年齢、住所、購入履歴、閲覧履歴などの 顧客データを活用し、顧客一人ひとりに最適な施策を実施。 |
オンラインにおける 顧客アプローチの最適化 |
オンライン上で顧客にアプローチする必要がある。 MAツールやチャットボット等を活用し、 オンライン上で顧客に効率的なアプローチが可能。 |
ECサイトの最適化 |
瞬時に必要な商品を見つけられたり、決済がスムーズだったりと、 顧客が使いやすいECサイトの構築。 |
ECのDX推進が注目される理由
ここからは、なぜECのDX推進が注目されているのかを紹介していきます。
消費者行動の変化に対応するため
近年、インターネットやデジタルデバイスの普及により、顧客がオフラインだけでなくオンラインでも買い物をするようになりました。
総務省の「令和4年 情報通信に関する現状報告の概要」によると、2021年のスマートフォン保有率が88.6%、パソコンが69.8%という結果でした。また2021年におけるインターネット利用の行為者率(1日の中で該当の行動を15分以上した人が全体に占める割合)は、全年代で86.7%を記録しています。
このようにスマホやインターネット利用者が多数を占める中、企業は従来のように実店舗のみで商品販売を行っていると顧客接点が減少してしまいます。一般消費者の購買行動の変化に対応するには、ECを活用しつつ、DXを推進して新たな顧客体験を提供することが求められます。
競合優位性を保つため
画像引用:経済産業省|電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました
インターネットの普及で国内外を問わず、ECを活用する企業が増加しています。
経済産業省の調査によると、上図の通りBtoC-ECの市場規模は右肩上がりの傾向にあります。2020年の日本国内におけるBtoC-EC市場規模は19.3兆円、BtoB-EC市場規模は334.9兆円を記録しています。
このようにEC市場規模はBtoC、BtoBともに巨大であり、今後も規模は拡大される可能性が高いといえます。そのためECも飽和傾向にあり、他社と差別化できなければ競争に負けてしまい、売上につながりづらくなります。拡大するEC市場の中で競合優位性を保つためには、DXを推進して今までにない新たな価値を提供することが必要です。
ECのDX推進で期待される効果
ECでDXを推進することで、様々な効果が期待されます。
顧客体験の向上
ECでDXを推進することで、顧客がECを利用する際の利便性や満足度が高まるため、顧客体験を向上させられるでしょう。例えばAIチャットボットを導入すると、電話・メールなどの問い合わせが不要になり、顧客からの質問にスムーズな回答が可能です。
このように顧客体験の向上により、満足度アップが期待できるため、リピーター獲得等にもつながりやすいでしょう。
売上の拡大
ECにデジタル技術を活用することで、売上拡大を実現しやすくなります。例えばECで収集した顧客データを分析することで、キーワード検索で顧客に適した商品を表示したり、購入商品と関連性が高いものを提案したりすることが可能です。
ECでも実店舗と変わらないサービスを提供できるようになるため、新規顧客・リピーターの獲得や、購買意欲を促進させられるでしょう。
業務効率化
ECのDX推進において、様々なデジタル技術を活用することで、データ分析が容易になります。手動で行うよりもデータ分析にかかる時間を短縮でき、顧客一人ひとりにあわせた最適なマーケティング施策を行えるでしょう。
また、ECサイトの運営面だけでなく、物流現場にデジタル技術を活用することもECのDX推進に含まれます。ITツールやロボットを導入すれば、物流の単純作業を自動化できるため、業務の効率化やヒューマンエラーの削減が可能です。
従業員の満足度向上
ECのDX推進は、顧客だけでなく社内の従業員にも効果があります。例えば在庫状況に応じて自動で発注をかけるシステムを導入すれば、EC担当者の在庫管理にかかる手間を削減できます。
業務を効率化することで、働きやすい環境を整備できるため、従業員の満足度が高まり、人材の流出を防ぎやすくなるでしょう。
ECにおけるDX推進の課題
ECでDX推進すると様々な効果を期待できますが、企業がよく抱える課題もあります。ここでは経済産業省が2018年9月7日に公開している「DXレポート」から、ECにおけるDX推進の課題を紹介します。
DX人材の不足
ECに限りませんが、日本はDX人材が不足しているといわれています。「DXレポート」によると、2025年にはIT人材の不足が約43万人まで拡大するとされています。
DX推進には専門知識を持つ人材が不可欠であり、IT人材の不足が叫ばれる中、DX人材はさらに不足する可能性が濃厚といえます。これからECのDX推進をするために、専門知識のある人材の採用・育成が各社の課題になるでしょう。
既存システムとの連携
ECのDX推進をする際は、企業の既存システムとの連携も課題になります。「DXレポート」では技術の老朽化やシステム肥大化・複雑化、ブラックボックス化など、問題のある既存システムがDXの足かせになっているとされています。
問題のある既存システムは仕様の変更がしづらく、新たに導入するシステムとの連携が取りづらくなるため、DX推進の課題になります。
ECでDXを推進するポイント
ECのDX推進を成功させるために、あらかじめ実施ポイントを把握して実行しましょう。
実店舗とECのデータを統合する
ECだけでなく実店舗も運営しながら商品販売をしている場合、データを統合しましょう。オフラインとオンラインのデータを一元管理することで、効率的にデータ分析を行えます。さらに、詳細なデータから分析の質も高まるので、顧客行動にあわせたマーケティング施策を実行しやすくなります。
アプローチを自動化する
ITツールを導入してDXを推進すると、データ分析や顧客へのアプローチの自動化が可能です。例えば、MAツールを活用すれば、顧客情報・関心度合いなどで顧客を絞り込み、それぞれの顧客に対して最適な方法でアプローチをかけられます。マーケティング活動を自動化し、新規顧客の獲得・見込み客の育成を行えるでしょう。
アプローチの自動化により、EC担当者の手間を軽減しながら、顧客と良好な関係を構築することが可能です。顧客によって欠かせない企業という認識をしてもらいやすくなり、購買につなげられ
ます。
問い合わせ業務を効率化する
ECにDXツールを導入すると、実店舗のようにリアルタイムで情報提供できるようになります。例えば、AIチャットボットを導入すると、顧客からの質問に対して素早く回答できるため、問い合わせ業務にかかる手間の削減が可能です。
また電話自動応答サービスを活用すれば、問い合わせ電話の自動化を実現できます。オペレータは自動応答サービスで解決できない内容に対応するので、効率的に問い合わせ業務を行えます。
ECのDX推進について紹介しました
ここまでECのDX推進について紹介しました。ECにDXを活用することで、顧客一人ひとりに最適なマーケティング施策を行えるようになります。その結果、顧客体験の向上や、売上の拡大などが期待できるでしょう。本記事を参考に、ECのDXに取り組んでみてください。
なお、ECサイト制作会社の探し方・選び方がわからない!という方はEC幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算に合った最適な会社を厳選してご紹介します。相談料・会社紹介料などは無料です。