AmazonFBAについて解説!出品者に役立つサービスの特徴とは
EC事業者のなかには、「自社商品を売り出すのに、AmazonFBAを利用しようか迷っている」「自社商品がAmazonFBAとマッチするのか知りたい」とお困りの方も多いのではないでしょうか。
この記事を読めば、AmazonFBAのメリットやデメリット、納品方法、手数料まで詳しくわかります。導入を検討する際の参考にしてみてください。
なお、ECサイト制作のツールの探し方・選び方がわからない!という方はお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算を弊社コンサルタントがヒアリングし、ツール選定についてアドバイスします。相談料は一切無料です。
AmazonFBAとは
フルフィルメント by Amazon(FBA)は、Amazonの配送ネットワークを使って販売事業主のビジネスを支援するサービスのこと。注文の受注、梱包、発送、カスタマーサービス、返品対応まで、全てAmazonが代行します。
海外にも商品を届けられることから、ビジネスの拡大が可能です。Amazon公式のレポートでは、「FBA導入後、売上は平均で20〜25%増加している」と公表しています。
効率よく迅速に売上を出していきたい出品者にとって、有効的なサービスといえるでしょう。
AmazonFBAのメリット
AmazonFBAのメリットについてご紹介します。自社商品と合うかどうか、チェックしておきま
しょう。
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商品がAmazonプライム対象になる
FBAを利用すると商品がAmazonプライムの対象となり、「primeマーク」が付与されます。一覧や商品ページなど目立つところに表示されるため、認知度アップに繋がるでしょう。
また、Amazonプライムは「お急ぎ便」や「お届け日時指定便」を無料で利用できるため、「すぐに商品が届いてほしい」といったユーザーの購買意欲をさらに向上させられる点もメリットになり
ます。
業務負担を軽減できる
商品の保管から発送までAmazonが代行するため、業務負担を軽減できます。梱包や発送にかかる時間は、仕入れや販促など他の業務に当てられるでしょう。
24時間365時間稼働し、休日配送も可能なFBAを導入すれば、作業の効率化や業務改善が期待できます。
カート獲得率アップ
カートの獲得とは、1つの商品ページに対して複数の出品者がいる場合、ユーザーにとって購入条件が良いとAmazonに判別された出品者が、「カートに入れる」ボタンのトップを獲得できるシステムのこと。
FBAを利用することで、出品者が独自で商品を販売するよりも、トップを獲得しやすくなります。
しかし、Amazonはカートの獲得について明確に開示していません。
あくまでもFBAを使用することで、カートを獲得できる可能性が高まる程度だということを知っておきましょう。
Amazon発送で安心感をアピール
世界中に利用者がいるAmazonから届くことが分かれば、ユーザーが信頼しやすく、購入意欲も高まるでしょう。
また、梱包の品質や配送のスピードなど、出品者が全て行うとなると、業務効率や作業時間の視点から考えても合理的とは言えません。
安心感を与えてスピーディーに商品を届けられる点は、FBAのメリットです。
FBAマルチチャネルサービスが利用できる
「FBAマルチチャネルサービス」は、Amazon以外に販路がある出品者向けのサービスです。
自社ECサイトや楽天などで注文が入った商品を、Amazonが梱包や出荷を行います。
在庫を一括管理し、プライム特典の配送ネットワークも活用できるなど、多くのメリットがあり
ます。
FBAのオプションサービスであるため、手数料が必要な点は注意が必要です。
FBA小型軽量プログラムでコスト削減
「FBA小型軽量プログラム」とは、小型で軽量な商品に対し、配送代行手数料を抑えて商品を届けられるプログラムのこと。販売価格が1,000円以下など、自社商品が条件に該当すれば、手数料の負担を軽減できます。
以下は、商品1点あたりの配送代行手数料一覧です。
配送パッケージサイズ |
商品の重量 |
商品の価格 |
配送代行手数料 |
25.0cm×18.0cm×2.0cm |
250g以下 |
1,000円以下 |
208円 |
35.0cm×30.0cm×3.3cm |
1kg以下 |
1,000円以下 |
220円 |
【出典:amazon seller central_FBA小型軽量プログラム】
なお、販売価格が1,000円を超える場合は、通常のFBA手数料となるため気をつけましょう。
決済方法の選択肢が増える
FBAを利用すると、決済方法に「代金引換」を採用できます。
クレジットカードを持っていない、現金のみでの買い物をするユーザーにも商品をアプローチでき
ます。
新規顧客の獲得や注文数が増える可能性を見込める点は、メリットになるでしょう。
海外発送対応
FBAは「海外配送プログラム」といって、海外出品を支援するサービスが利用できます。追加料金なしで、FBAビジネスを67か国以上に拡大可能。海外販売の煩雑な手続きは必要ありません。
「海外に向けて自社商品を販売していきたい」と考えている方にとっては、FBAは大きなビジネスチャンスとなるでしょう。
商品の広告・分析がしやすくなる
Amazonは、商品の露出度や売上を高める「スポンサープロダクト」や、ブランドストーリーなどを紹介する「Amazonストア」を用意しており、効果的な宣伝が可能です。
また、ブランド分析機能を使って、検索ワードや人口統計学的な属性など、役出つデータの収集もできます。
広告を活用して認知度を高め、分析機能で戦略的な販売を行うなどして、売上アップが期待できるでしょう。
在庫管理がしやすくなる
在庫管理がしやすくなるのもFBAのメリット。在庫のスコア化やレポートなどを行い、価格などの情報修正が可能です。
例えば、売れている商品を把握し、商品を補充するなど、在庫切れを防ぎます。また、売れていない商品を定期的に値下げし、商品が残らないよう対応できるなど、在庫管理が簡単になります。
安心のカスタマーサービスと返品サービス
カスタマーサービスや返品処理を外注できます。
FABカスタマーサービスは、昼夜問わず、電話やメールでカスタマーサポートが可能。追加の料金は一切かかりません。しかし、一部商品では購入者返品手数料が発生するので注意が必要です。
また、返品に関するサービスでは、問題が生じた場合のお問合せ方法の詳細情報を提供するなど、お客様対応を依頼できます。
FBAを導入することで、さまざまな業務から解放されるのは大きなメリットとなるでしょう。
AmazonFBAのデメリット
次に、AmazonFBAのデメリットについてご紹介します。
導入前の注意点として知っておきましょう。
手数料がかかる
手厚いサポートを受けられる分、基本料金に加え、配送代行手数料や在庫保管手数料など複数設定されています。
FBAの見積もりに関する料金シミュレーターもあるので、導入前には手数料の見積もりを行っておきましょう。
倉庫に送った商品は確認することが出来ない
出品した商品が繊細で壊れやすいものである場合、倉庫での商品の状態を確認したい際には、一度倉庫に送った商品を送り返してもらう必要があります。
確認後は、再び倉庫に送る作業をしなければいけません。確認作業が手間になる点は、デメリットとなるでしょう。
預けられない商品がある
FBAでは、以下の商品は預けられないので注意が必要です。
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【出典:amazon seller central_FBA禁止商品】
事前に自社商品が出品可能かどうか、確認しておきましょう。
ECサイトの運営ノウハウが蓄積しない
ECサイトの運営ノウハウが蓄積しないのは、デメリットです。
FBAを利用することで、商品やサービスについてユーザーからのフィードバックを得られず、運用の課題が見つかりにくいでしょう。
作業を外注化するため、「運営ノウハウが蓄積しない」「お客さんとの接点が減る」といった点は気になるポイントです。
その他の費用・手間
Amazon専用倉庫に商品を送る際の送料は、出品者負担です。
また、納品準備では「商品ラベル」をシール台紙などに印刷し、商品1点1点にラベルを貼り付ける作業は手間がかかります。
オプションサービスなど活用した際は、プラスの費用が発生してしまうのもデメリット。
費用と時間との兼ね合いを考えて、活用していきましょう。
FBAの納品方法
次に、FBAの納品方法についてみていきましょう。
今回は、以下の7つのステップでご紹介していきます。
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順を追って詳しくみていきましょう。
1.セラーセントラルでFBAをセットアップ
Amazonの出品者用アカウントを作成して、セラーセントラルにログインからFBAをセットアップしましょう。
下記6つの必要書類を集めておきます。
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また、インターネットの環境があるかのチェックも事前に行っておきましょう。
2.商品登録
商品登録をしていきます。
ここでは、すでにAmazonに出品されている商品についての登録方法について解説します。
1. セラーセントラルで「カタログ」を選択し、「商品登録」をクリックし、商品を検索。 2. 「この商品を出品する」とクリック。 3. 出品商品の詳細を入力。 4. 「保存」をクリック。 |
なお、出品したい商品を、出品済みの商品とよく照合してから、以上の手順で進めていきましょう。
3.納品プランの作成
商品の登録が完了したら、納品プランを作成していきましょう。以下は作成の流れです。
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また、納品プランは修正やキャンセルも可能です。なお、商品によっては「危険物に該当するか?」を選択しなければいけません。電池を使用する商品であるかなど、回答していきます。
間違いがないよう、進めていきましょう。
4.商品ラベルを貼付してバーコードを確認
「商品ラベルの貼付は誰が行いますか?」を選択する際、「出品者」もしくは「Amazon」のどちらかを選びます。貼付作業の代行は、有料でAmazonに依頼可能です。
以下は、商品1点あたりの貼付サービスにおける手数料一覧です。
商品サイズ区分 |
商品あたりの商品ラベル貼付サービスの手数料 |
FBA小型軽量商品 |
10円 |
小型/標準サイズ |
20円 |
大型 |
51円 |
【出典:amazon seller central_商品ラベル貼付サービスの手数料】
商品ラベルを貼付して、バーコードを確認していきます。
【出典:amazon seller central_商品ラベル貼付サービス】
出品者で貼り付ける場合、画像のような「商品ラベル」をシール台紙などに印刷し、商品1点1点にラベルを貼り付けます。
費用と時間を考慮し、自分で行うか依頼するか判断していきましょう。
5.納品倉庫を確定する
納品倉庫(フルフィルメントセンター)を確定します。
フルフィルメントとは、商品の保管、梱包、発送に加えて、返品や交換の処理のことを指します。
Amazonの物流拠点であるフルフィルメントセンターは、全国各地に存在し、Amazon側が商品に応じて納品場所を決定。距離や運送会社、サイズによって手数料が変動します。
6.基準に従って梱包する
Amazonの基準に従って梱包していきましょう。
梱包用の段ボールは、状態をよく確認しておくことが大切。汚れがひどいものや、破損しているものは、受領拒否される場合があるので注意が必要です。
また、ガムテープで多重貼りされているものや段ボールに手書きでメモがある場合なども受けつけてもらえない可能性があります。
自分が購入者だと想定した際、不快に思うような梱包の仕方は避けましょう。
7.配送する
梱包が終われば、配送業者を選び、業務を完了させていきます。
配送業者は日本郵便や佐川急便などありますが、費用をできるだけ抑えたい出品者の方にはヤマト運輸がおすすめ。
なぜなら、「FBAパートナーキャリア・ヤマトオプション」といって、基本運賃と比べて最大67%の割引率となる特別料金を提供しているからです。
ただし、ヤマト運輸のネコポス、クロネコDM便は利用できないので注意しましょう。
配送業者を選択できたら、「配送ラベル印刷」をクリックし、段ボールに貼付したら準備完了です。
FBAの見積もりは料金シミュレーターを活用
FBAの見積もりは、無料でできる料金シミュレーターを活用しましょう。
手数料には以下のようなものが挙げられます。
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例えば、Amazonが出品者に代わって配送する際の手数料「配送代行手数料」は、以下の表のようになります。
サイズ |
最大寸法 |
重量 |
商品1点あたりの配送料 |
小型サイズ |
25cm x 18cm x 2.0cm以内 |
250g以内 |
288円 |
標準サイズ区分1 |
35.0cm x 30.0cm x 3.3cm以内 |
1kg以内 |
318円 |
標準サイズ区分4 |
100cm以内 |
9kg以内 |
603円 |
大型サイズ区分1 |
60cm以内 |
2kg以内 |
589円 |
特大型サイズ区分1 |
200cm以内 |
50kg以内 |
2,755円 |
【出典:amazon_FBA配送代行手数料】
自社発送と比較して、どちらがマッチしているかを選択していきましょう。
AmazonFBAを利用して出品を効率化しよう
AmazonFBAは、効率よく売上をアップさせるだけでなく、業務改善が期待できるなど、数多くのメリットがあります。
大切なのは、自社商品には何をカスタマイズするのが適切なのかといった視点です。
どのくらい費用が必要なのかなど、事前にシミュレーションしておきましょう。
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