【業種別】BASEの成功事例12選 | 利用のメリットや注意点も解説
BASEを使ってECショップを始めたいが、立ち上げや運用のイメージが湧かない方もいるかと思います。
本記事では、食品や雑貨、アパレルなど業種別にBASEの成功事例をご紹介します。BASEを利用するメリットや注意点などもお伝えしているので、ぜひご参考ください。
なお、ECサイト制作会社の探し方・選び方がわからない!という方はEC幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算に合った最適な会社を厳選してご紹介します。相談料・会社紹介料などは無料です。
【業種別】BASEの成功事例12選
早速、BASEの成功事例を見ていきましょう。ここでは「食品」「雑貨・インテリア」「アパレル・ファッション」の3つの分野ごとに事例をお伝えします。
「食品」に関するBASE事例
まずは、食品に関するBASEの成功事例を4つご紹介します。
1. 麺屋武蔵
画像引用:麺屋武蔵 | BASE
麺屋武蔵は、1998年創業のラーメンチェーンです。「唯一無二」をコンセプトとしており、店舗ごとに異なるラーメンを提供しています。同店がBASEに成功したポイントは以下の通りです。
【BASE立ち上げ・運用のポイント】
- ECショップの開設が早く、すぐにEC事業をスタートできた
- ラーメンもネット販売に合わせた仕様に調整
新型コロナの影響で売上が激減した同店。イートイン需要はすぐには戻らないと判断し、「BASE」を利用したECショップを開設しました。BASEの初心者でも簡単にECショップを作れる点に魅力を感じたそうです。
ショップ自体はわずか30分で完成し、すぐにEC事業をスタートできたそう。立ち上げてすぐに月300〜400万円の売上を達成。その後売上は落ちたものの、月100万円程度をキープしているそうです。(2022年2月時点)
また、飲食のECで難しいといわれるのが、商品クオリティの維持。同店でも「店内飲食とネット販売ではラーメンの質が変わる」という課題があったそう。麺やスープの成分を調整し、お客様自身が調理しても美味しい商品の提供を実現しています。
2. 紡ぐキッチン
画像引用:紡ぐキッチン | BASE
紡ぐキッチンは、富山県にあるテイクアウト専門のお弁当屋さんです。人と社会に癒しを与えたいという想いから、「はるみお母さん」が店舗を開業。2020年5月からはBASEでのネット販売も行っています。
【BASE立ち上げ・運用のポイント】
- ECショップの開設は制作会社に依頼
- 「誰が作っているのか」がわかるデザインが特徴
- LINEやInstagramと連携し販売促進に繋げる
同店では、ECショップの開設を地元のWeb制作会社に依頼。シンプルでアットホームなページデザインが特徴です。
はるみお母さんが料理をしている写真が大きくトップページに表示され、メニューもカード形式でわかりやすく並べられています。「誰が作っているのか」がすぐにわかるサイト設計です。
ページ下部にはLINEやInstagramへのリンクを設置。SNSでは、イベント出店や限定メニューの告知なども積極的に行っています。
3. h.u.g-flower
画像引用:h.u.g-flower | BASE
h.u.g-flowerは、グルテンフリーのチーズケーキを販売するお店です。BASEを使ってECショップを立ち上げた同店。ピーク時には実店舗とECで1日2,800本が売れたこともある人気店です。
【BASE立ち上げ・運用のポイント】
- 高級感のあるショップデザインを意識
- Instagramのハッシュタグや広告を活用し認知を広げた
本業では「生花」の販売をしている同店。併設していたカフェでチーズテリーヌを販売しており、地元のお客様から人気を集めていたそうです。
店主の「全国に美味しいチーズテリーヌを届けたい」という思いもあり、地元岐阜から横浜にチーズテリーヌ店を進出させました。同時期に「BASE」を利用したECショップも開設。使いやすさやデザインの幅が広いことからBASEを選んだそうです。
商品の包装が高級感のあるパッケージだったこともあり、ECショップも高級かつ落ち着いたデザインに。ECで購入したお客様が「実店舗に行ってみようかな」と思う工夫がされています。
また若年層向けに、Instagramのハッシュタグや広告を利用。タグを見て訪れた人はもちろん、広告で認知拡大したことでメディア取材の依頼も受けるようになったそうです。
4. 旅のはじまりのビール
画像引用:旅のはじまりのビール | BASE
旅のはじまりのビールは、北海道の十勝にあるHOTEL&CAFE NUPKAが生産・販売しているビールです。店頭での販売をはじめ、BASEを利用したECショップでの販売も行っています。
【BASE立ち上げ・運用のポイント】
- 商品が「旅のはじまりのビール」だけなのでわかりやすい
- 必要情報を最低限に抑えて見やすさを重視
- 商品誕生のストーリーを配信
同ショップで扱っているのは、基本的に「旅のはじまりビール」のみ。単品販売、複数本が入ったギフトセットやコースター付きのセットのみの販売なので、ユーザーにとってもシンプルでわかりやすいです。
掲載情報も、メニューと商品紹介、ストーリーだけのシンプルな構成に。ショップの「About Tabi-Beer」の部分では、旅のはじまりのビールが生まれた背景やストーリーを紹介しています。必要最小限の情報でユーザーに魅力を訴求しているショップといえます。
「雑貨・インテリア」に関するBASE事例
続いて、雑貨・インテリア分野で成功したBASEの事例を4つ見ていきましょう。
1. LAND
画像引用:LAND | BASE
LANDは、東京都の国分寺に構える個人雑貨店です。BASEを利用したECショップも展開しており、ECが店舗の3倍の売上となっているそうです。(2022年2月時点)
【BASE立ち上げ・運用のポイント】
- 開設後の集客に悩んだが、Instagram広告で売上が伸びるように
- 広告初心者だったが専門家によるアドバイスで方向性を決めた
同店がBASEを立ち上げたのは、店舗開業の2〜3ヶ月後。「売れたらラッキー」な気持ちで立ち上げたものの、最初はほとんど商品が売れず大変だったそうです。
さまざまな施策を検討する中で、「Instagram広告」を行ったところ大当たり。売上急増、フォロワーも一気に増えたといいます。
広告は初心者だったものの、「Facebookマーケティングエキスパート」というコンサルティングサービスを使い、少しずつノウハウを吸収したそうです。
また、雑貨業界の中でも海外のニッチな雑貨を販売している同店。店舗で売れにくいものでも「EC」を活用することで全国規模に販路を拡大できることを実感できているそうです。
2. だいし屋
画像引用:だいし屋 | BASE
だいし屋は、東京で創業100年の「河野印刷所」が運営するECショップです。主にピアスやイヤリングの台紙、箔押し、下げ札などを販売しています。
【BASE立ち上げ・運用のポイント】
- 本業の商品をECにスライドさせた
- 自社サイトの開設によって認知拡大やブランド力向上を目指した
同店では、本業である「台紙」の販売をそのままECにスライド。あえて「ECだけの商品」を作らず、全国に自社商品の魅力を伝えたいと考えたそうです。
EC事業開始当初はECモールへ出店したものの、認知がモール外に広がらず限界を感じていたといいます。認知拡大やブランディング向上には自社ショップが必要だと考え、BASEを導入することに。
結果、注文が殺到し、北は北海道、南は沖縄まで全国各地からお客様の声が届くように。売上アップはもちろん、「台紙といえばここ」という自社ブランディングにも繋がった事例といえます。
3. ヤマノテ
画像引用:ヤマノテ | BASE
ヤマノテは、熊本県山鹿市にある工芸品店です。600年以上の歴史がある和紙工芸で作られた商品やオリジナル商品を販売しています。BASEでも工芸品を販売しており、個人店ながらも全国に販路を拡大しています。
【BASE立ち上げ・運用のポイント】
- 白をベースとしたシンプルで落ち着いたページを作成
- BASEが運営する決済アプリを導入
同店では、落ち着きのある花の香りが楽しめる「かぐわし」をはじめ縁起飾り、石鹸、紅茶などを販売しています。BASEで販売をはじめたことで、熊本のみならず全国から多くの受注が来るようになったそうです。
ECショップは白をベースとしシンプルで落ち着いたデザインに。商品の使用方法などもわかりやすくまとめられています。
また、BASEが運営する決済アプリ「PAY ID」を導入。アプリの利用ユーザーは、メールアドレスとパスワードを入力するだけで簡単に決済が可能となります。
4. 藍包丁
画像引用:藍包丁 | BASE
藍包丁は、「和包丁」に特化したECショップです。運営者の「日本文化を海外に伝えたい」「日本の職人技を守りたい」という思いからBASEでショップを開設。国内のみならず海外にも販売を行っています。
【BASE立ち上げ・運用のポイント】
- ショップ開設はBASE、資金調達はクラウドファンディングを利用
- 包丁の販売だけでなく柄の付け替えサービスも提供
藍包丁は、大阪の日本刀鍛冶と徳島の藍染をコラボレートさせた製品です。包丁の開発コストと店舗の開業でコストが膨らむことから、BASEでのEC販売をスタート。包丁の開発資金ではクラウドファンディングを利用したそうです。
ECショップは、藍色の美しい包丁や職人の作業風景を入れるなど美しいデザインに。「タイプから選ぶ」など、初めての人でも商品を選びやすい仕様です。
また、包丁の販売だけでなく、包丁の「柄」の取り替えサービスも提供。購入した商品を長く使ってもらえるような工夫がされています。
「アパレル・ファッション」に関するBASE事例
続いて、アパレル・ファッション分野で成功したBASEの事例をご紹介します。
1. Annui
画像引用:Annui | BASE
Annuiは、古着屋店員やイラストレーター、デザイナーが運営するECショップです。BASEの立ち上げ・運営のポイントとして次の3つがあげられます。
【BASE立ち上げ・運用のポイント】
- BASEの有料テンプレートを使用
- トップページに全商品を凝縮
- ページ下部でメールマガジンに誘導
シンプルで落ち着いたデザインが特徴の同ショップ。ショップではBASEの有料テンプレートを利用しているそうです。
主な商品は、イラストが描かれたシャツやキャンバスプリントなど。商品数は少ないものの、1つ1つに想いが込められており、全ての商品がトップページに掲載されています。
また、ページ下部にはメールマガジンへの誘導フォームを設置。ショップや商品のファン獲得につなげています。
2. 白布
画像引用:白布 | BASE
白布(しらふ)は、衣料品や生活雑貨などを販売するECショップです。BASE立ち上げ・運営のポイントとして次の3つがあげられます。
【BASE立ち上げ・運用のポイント】
- カテゴリー別に多種多様な商品が並ぶ
- トップページでは全ての商品を確認できる
- アイコンのクリックで直接Instagramに飛べる
「まっさらな白い布に、それぞれの色を加えていくように」という意味が込められている同店。「生活に纏わるモノ」「現代のモノ」など、独特のカテゴリーで商品が分けられています。
トップページを下にスクロールすると全商品の写真を閲覧できるため、ユーザーもどのような商品があるのか一目でわかります。
また、ページ内にはInstagramのアイコンが設置されており、クリックすることで公式アカウントに飛ぶ仕組みです。連携がスムーズなのでユーザーもショップや商品情報をチェックしやすいです。
3. Noweee
画像引用:Noweee | BASE
Noweeeは、神戸の縫製工場「富田加工」が展開するオリジナルアパレルブランドのECショップです。
【BASE立ち上げ・運用のポイント】
- カジュアルなページデザインを意識
- おすすめコーディネートやセール品など購買促進に繋がる工夫
- Web制作会社にショップ開設を依頼
店頭販売を行わず、ECショップも初めての経験だった同店。少し砕けたフォントを使ったり、文末に「!」を使ったりと、ブランドイメージの湧きやすいカジュアルなページデザインを意識しています。
また、カテゴリーでは「おすすめコーディネート」や「セール品」なども設置。ユーザーの購買意欲を高める工夫がされています。ショップの立ち上げはWeb制作会社に依頼し、3週間程度で運用を始められたそうです。
4. ANDESIR
画像引用:ANDESIR | BASE
ANDESIRは、水着やルームウェアなどを扱うECブランドです。最初は運営者1人で事業を始め、今では多くの従業員を抱えるほどの大きなブランドに成長しています。
【BASE立ち上げ・運用のポイント】
- フリマサイトからBASEに移行した
- イメージが湧きやすいよう商品写真にモデルを起用
- ブロガー経由でショップが拡散された
当初、要らなくなった服をフリマアプリで売っていた運営者。次第に売上が安定し、事業化するために「BASE」で専門ショップを立ち上げたそうです。
ショップでは、商品写真に大人から子どものモデルを起用し、購入後のイメージが湧きやすい工夫がされています。ユーザーの反応やニーズにあわせて、起用するモデルの登場頻度を調整することもあるそうです。
最初の集客は、知り合いの「ブロガー」に依頼。ブロガーが拡散した情報がまた別のブロガーに伝わり、徐々にショップへのアクセスが増えていったといいます。
BASEの特徴
BASEの成功事例をお伝えしましたが、そもそもBASEはどういったEC構築プラットフォームなのでしょうか。BASEの特徴をご紹介します。
1. 直感的な操作でECショップを開設できる
BASEの最大の特徴ともいえるのが、「ショップ構築の簡単さ」です。BASEでは、プログラミング知識はもちろん、PCスキルがなくても簡単にショップを作ることができます。
ショップのデザイン作成も簡単で、基本的にはテンプレートから選ぶだけ。その他「ショッピングカート機能」や「決済機能」も最初から実装されています。PCスキルのない人でも、直感的な操作だけでショップ作成が可能です。
2. 物販以外にデジタルコンテンツも販売可能
ECショップと聞くと「物販」のイメージが強いですが、BASEでは、アプリを利用することでデジタルコンテンツも販売可能です。
ミュージックや写真データ、電子書籍、書類データなど販売可能なコンテンツはさまざま。物販以外の商品を扱っている企業の販路拡大にもおすすめです。
3. 拡張機能が充実している
BASEでは、アプリを活用することで機能拡張も可能です。たとえば以下のような機能があげられます。
- ショップの独自ドメイン
- 配送日の指定
- メルマガの配信
- ブログ作成
- SNSとの連携(Twitter・Instagram)
拡張機能を使えば、よりオリジナル性のあるショップ構築が可能です。無料で使える拡張機能もあるので、社内の工数に応じて自由にカスタマイズしましょう。
4. EC初心者に対するサポート体制が整っている
BASEでは、ECショップの構築や運営に関するサポートが手厚いです。問い合わせフォームやメールでの相談はもちろん、サイトが未完成であれば電話サポートにも対応。サイト完成までの流れなど不明点を親切に教えてくれます。
BASEを利用するメリット
続いて、BASEを利用するメリットをご紹介します。
1. 無料でショップを開設できる
一般的なEC構築プラットフォームでは初期費用や月額費用が発生しますが、BASEでは一切かかりません。発生するのは、商品が売れた際にかかる手数料のみ。売上に応じて変動費が発生するものの、ECショップ自体は無料で構築できます。
2. プログラミング知識なしでサイトを構築できる
BASEでは、プログラミング知識不要でECサイトを構築できます。
ECショップの作成方法は、完全にゼロから自社で構築するフルスクラッチ型から、BASEなど ECプラットフォームを利用する形などさまざま。
一般的にECサイトを制作する際は、HTMLやCSS、JavaScriptなどプラグラミングの知識・実装が必要な場合がほとんどです。
BASEでECサイトを制作する際は、プログラミング知識は一切必要ありません。プラットフォームの指示画面に従ってデザインを選択したり、商品登録をしたりするだけで簡単にECサイトを構築できます。
3. BASEが運営するショッピングアプリからの集客を狙える
ECサイトは、立ち上げる以上に集客をどうするかが大変です。基本的に集客は自社で行う必要があります。サイトへの訪問者数を増やさないと、当然ながらアクセスは伸びません。
BASEでは、EC構築プラットフォームの他にショッピングアプリも運営しており、アプリを利用しているユーザーにアプローチが可能です。BASEで商品登録を行えば自動的にアプリにも出品されるため、サイトへの流入増加が期待できます。
BASEを利用する際の注意点
続いて、BASE利用時の注意点をご紹介します。
1. 出店するだけでは集客が難しい
あくまでBASEは「EC構築」のプラットフォームであるため、集客は自前で行う必要があります。楽天市場やAmazonなど、ユーザーを抱える「ECモール」ほどの集客力は期待できません。
BASEではショッピングアプリも運営していますが、アプリからの流入に依存するのも難しいでしょう。理想の売上を達成するためにも、自社で集客施策を行うことをおすすめします。
2. 売上に比例してコストが増える
BASEでは初期費用や月額費用は発生しませんが、その代わりに決済手数料とサービス利用料がかかります。
決済手数料は3.6%+40円、サービス利用料は3%で、合計6.6%+40円の手数料がかかる仕組みです。たとえば100万円の売上だった場合、66,040円が費用としてかかります。
売上に比例してコストが増えるため、大きな売上を見込めるECショップの場合は注意が必要です。
【まとめ】BASEの事例を見てどう集客するか周到に考えよう
BASEは、初心者でも簡単かつ無料でECショップを開設できる優れたサービスであり、BASEを活用することで売上を伸ばしている事業者も多くいます。ただし、大切なのは「開設後の集客」です。
BASEはECの「構築」に特化したサービスなので、最初からユーザーを抱えるECモールと比べると集客力に劣ります。EC事業を成功させるためにも、ショップ開設後、どう集客するかを周到に考えましょう。
なお、ECサイト制作会社の探し方・選び方がわからない!という方はEC幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算に合った最適な会社を厳選してご紹介します。相談料・会社紹介料などは無料です。