動画EC / 動画コマースとは?ECサイトと親和性の高い動画の効果・活用術を解説!
ECへの動画活用が増えているのはなぜか?どんな効果が期待できるのか?自社ECサイトの売上を伸ばすヒントの欲しい担当者の方なら知りたいはず。
そこで本記事では、注目される理由から得られるメリット・効果、注意点まで、動画EC / 動画コマースを利用したECの動画活用術を解説していきます。
なお、ECサイト制作会社の探し方・選び方がわからない!という方はEC幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算に合った最適な会社を厳選してご紹介します。相談料・会社紹介料などは無料です。
ECの動画活用が注目されているのはなぜか
ECの動画活用が注目されている理由は主に以下の3つ。
- いつでもどこでも気軽に動画を視聴できる環境が整った
- 手軽に動画を撮影 / 編集できるようになった
- ECと動画の親和性の高さ
たとえば、日本人の9割が保有するといわれるスマートフォンを利用すれば、データ量の大きな動画も快適に視聴できる高速なインターネットにアクセス可能。高価なカメラがなくてもスマートフォンでキレイな動画を撮影でき、安価かつ簡単に使える編集ツールも多数登場しています。
商品を手に取って見れないECサイトの弱点を補える「親和性の高さ」も、動画活用が注目される大きな理由。これは「TVショッピング」という番組フォーマットが古くから存在していることからも明らか。「通販」と「動画」の相性は抜群なのです。
動画EC / 動画コマースとは
こうした、動画を活用したECサイトのマーケティング / プロモーションで利用されているのが「動画EC」「動画コマース」です。それぞれの定義は曖昧ですが「SNSやYouTubeなどの動画プラットフォームに保存された動画へのリンクを埋め込み、ストリーミング再生する」という点では同じ。それでは、両者はなにが違うのか?簡単に解説していきましょう。
メディアにリンクを埋め込む動画EC
動画ECとは、プラットフォームに保存された動画へのリンクをECサイト、SNSアカウントなどに埋め込んで活用するマーケティング施策のこと。従来から活用されてきた動画マーケティングの手法をECに適用したもの、と考えておけば間違いありません。
写真やテキストでは伝えきれない漠然としたイメージを映像化できるため、企業や商品のブランディングにも活用されています。
動画に商品リンクを埋め込む動画コマース
動画コマースとは、双方向操作の可能なインタラクティブ動画を活用したマーケティング施策のこと。メディアに動画へのリンクを埋め込むという点では動画ECと同じですが、商品へのリンクを埋め込んで動画から直接買い物するなどを可能にしています。
視聴者が選択することでストーリーを分岐できるなど、さまざまな機能を持つインタラクティブ動画は、動画コマース以外の幅広い領域で活用が進んでいます。
画像出典:MIL
ECサイトで動画を活用するメリット / 効果
それでは、ECサイトのマーケティング施策に動画を活用することで、具体的にどのようなメリット、効果を得られるのでしょうか?代表的なメリット / 効果を簡単に解説していきましょう。
商品の特徴 / 魅力をアピールしやすい
視覚だけでなく、聴覚にも訴えかける動画は、膨大な情報量を短時間で伝えられることが特徴です。その情報量は、テキストの5,000倍といわれており、1分間の動画は一般的なWebページ360ページ分に相当。これは、商品の特徴や魅力をアピールしやすいということを意味します。
たとえば、商品の質感などを写真だけで伝えるのは困難ですが、動画であれば多面的かつ連続的に表現可能。商品の魅力という言語化の難しい要素も、動画なら具体的なイメージとして映像化できます。
コンバージョンにつながりやすい
コンバージョンにつながりやすい、つまり売上アップを期待できることは、ECサイトでの動画活用で得られる大きなメリット / 効果です。これは、商品の具体的なイメージを伝えられる動画が、ユーザーの「購入への躊躇や不安を払拭する」効果があるからです。
たとえば、2018年に実施されたブライトコーブ社の調査結果によると、消費者の76%が「動画視聴後に商品を購入した」と回答。少し古いデータになりますが、数字上でも「動画コンテンツがコンバージョンにつながりやすい」ことを証明しています。
参考:brightcove
集客に効果的
ECサイトへの動画活用は、集客力を高められる効果 / メリットも得られます。たとえば、ECサイトに動画コンテンツを埋め込むことで、ユーザーのサイト滞在時間を伸ばせます。これは、ECサイトに対するSEO評価が高まること、つまり自然流入増が期待できることとイコールです。
また、自社SNSアカウントやWeb広告などに動画コンテンツを活用すれば、ECサイトへの流入チャネルを増やせます。SEOによる自然流入とあわせた相乗効果で、ECサイトの集客力を大きく強化できるでしょう。
販売チャネルを増やせる
自社SNSアカウント、Web広告に動画コマースを活用することで、販売チャネルを増やせるメリット / 効果も得られます。動画内のリンクから直接購入できる動画コマースなら、ECサイト / 商品詳細ページへの遷移を意識することなく買い物できるからです。
ECサイトで動画活用する際の注意点
ECサイトに動画を活用すること自体にデメリットはありませんが、いくつか注意しておきたいことはあります。簡単に解説していきましょう。
動画制作のスキル / ノウハウ
気軽に動画制作できる環境が整ったとはいえ、ユーザーに訴求する動画を制作するにはスキル / ノウハウが必要。特に、動画で「商品の魅力を伝えたい」「ブランド価値を高めたい」と考えているなら、クオリティを担保するためのスキル / ノウハウは必須です。
自分たちでできる範囲から動画制作をはじめるとしても、品質の求められる動画は制作会社へ依頼することがおすすめです。
動画制作のコスト / 時間
動画制作を制作会社に依頼するにはコストがかかりますが、自社で内製するには時間と人的リソースを投入しなければなりません。かけられるコストも時間も限りがあるため、どこにコストとリソースを集中すればいいのか?考えることが重要です。
リンクの読み込み / ECサイトの表示速度
リンクの読み込みに時間のかかる動画は、ECサイトの表示速度に影響する可能性があります。ECサイトの表示速度が遅くなれば、ユーザーの離脱につながるばかりか、SEOの評価にも悪影響を与えてしまうでしょう。
対処法としては、リンクを貼る動画を重要なものに絞る、ファーストビューにできる限り動画を使わないなど。リンクの読み込み速度は、どうしても動画を保存するプラットフォームに左右されてしまうため注意が必要です。
ECサイトでの動画活用術
ECサイトで動画を活用するメリット / 効果や注意点はわかった。では、具体的にどのように動画を活用すれば効果的なのか?知りたい方に向け、ECサイトでの代表的な動画活用術をいくつか紹介していきましょう。
商品の特徴・バリエーションを紹介
写真だけでは伝わりにくい商品の魅力・特徴や、色 / サイズなどのバリエーションを動画で紹介し、商品への理解を深め、購買意欲を刺激する動画活用術。商品を手に取って確認できないECサイトの弱点を補うのに効果的な手法です。
たとえば、色 / サイズが豊富なアパレルブランドであれば、モデルに着用させることで色ごとの質感の違い、サイズ感などを表現可能。テキストでは伝わりにくい商品の魅力・特徴も動画ならすんなり伝えられます。
商品の使い方・利用イメージを紹介
商品の使い方、実際の利用イメージを動画で紹介する活用術。未知の商品に対する不安や懸念を払拭し、購入を後押しするのに効果的な手法です。
たとえば、楽器を演奏しながら特徴を紹介する、調理器具の使い方 / レシピを紹介するなど「使ってみなければわからない」商品に有効。利用方法を具体的にイメージできれば、購入へのハードルを大幅に引き下げられます。
製造工程を紹介して信頼感をアピール
製造工程を動画で紹介し、商品の信頼感、ブランド価値を高める動画活用術。誕生秘話、吟味された素材など、メーカーとしてのこだわりを伝えることで、ユーザーに購入への安心感を与えられます。
商品レビュー / 導入事例を動画化
商品レビューや導入事例を動画化し、第三者の視点から商品の魅力を伝える動画活用術。広告よりも口コミ、評判を重視する傾向にある現代では、非常に効果的な活用術です。
たとえば、アメリカの大手楽器チェーン「Guitar Center」では、自社ユーザーである有名アーティストのインタビュー動画をシリーズ化して公開。選んだ理由、活用術などをアーティストに語ってもらうことで、購買意欲を高める効果を狙っています。
ECサイトでの動画活用例
ECサイトの売り上げに貢献する効果的な動画活用術をいくつか紹介してきましたが、具体的な活用法をイメージできないという方がいるかもしれません。そんな方に向け、ECサイトで動画を活用する際の参考になる活用例を紹介していきましょう。
Sweetwater(楽器)
画像出典:Sweetwater
Fender Tom DeLonge Strat Electric Guitar: All the Small Things of Signature Style
アメリカの大手楽器チェーン「Sweetwater」の動画活用例です。ギターやエフェクターなどの特徴を解説しながら「実際の音」を聴かせることで、使ってみなければわからない楽器への不安感の払拭を助けます。ファクトリーツアーや有名アーティストのインタビューを網羅したYouTubeチャネルも運営しており、流入経路を増やすことにも貢献しています。
BONIQ(調理器具)
画像出典:BONIQ
低温調理機「BONIQ(ボニーク)」の動画活用例です。同社の特徴は低温調理機と関連商品のみ扱うこと、そして公式レシピサイトとの連携を強化していること。カテゴリー別に検索できる豊富なレシピを動画とともに紹介しており、公式ECサイトへ誘導する流入チャネルとなっています。
画像出典:BONIQ公式低温調理機レシピサイト
SHEL’TTER WEBSTORE(アパレル)
画像出典:SHEL’TTER WEBSTORE
アパレルブランド「SHEL’TTER WEBSTORE」の動画活用事例です。コーディネート紹介に力を入れている同社では、インスタライブを活用したコーディネート紹介を定期的に発信。アーカイブ動画を自社ECサイトで公開しています。動画からの直接購入には対応しませんが、ポップアップに表示されるサムネイルから購入ページに遷移可能です。
ECサイトと親和性の高い動画の効果・活用術を解説しました
ECへの動画活用が増えているのはなぜか?どんな効果が期待できるのか?自社ECサイトの売上を伸ばすヒントの欲しい担当者の方に向け、注目される理由から得られるメリット・効果、注意点まで、動画EC / 動画コマースを利用したECの動画活用術を解説してきました。
通販と親和性の高い動画は、今後もECサイトへの活用が拡大していくと考えられます。だからこそ、他社ECサイトとの差別化が重要です。ポイントとなるのはアイデアと訴求力。活用方法や制作で悩むことがあるようなら、動画活用に精通したEC制作会社に相談してみるのも方法です。
なお、ECサイト制作会社の探し方・選び方がわからない!という方はEC幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算に合った最適な会社を厳選してご紹介します。相談料・会社紹介料などは無料です。