ECサイトと実店舗の違いとは?効果的に連携させる方法も紹介
商品の販路として比較されることの多い、実店舗とECサイト。コストや集客方法が全く違うこの二つの販路のどちらから始めるべきか、お悩みの方も多いのではないでしょうか。
この記事では実店舗とECサイトのメリット・デメリットや、違いなどについて一気に解説していますのでぜひ参考にしてみてください。
なお、ECサイト制作会社の探し方・選び方がわからない!という方はEC幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算に合った最適な会社を厳選してご紹介します。相談料・会社紹介料などは無料です。
ECサイトとは
ECサイトとは、「Electronic Commerce」の頭文字からきた言葉で、インターネット上で商品を販売するウェブサイトを指します。Amazonや楽天市場、ユニクロ公式オンラインストアなどがその代表例です。
自宅で簡単に買うことのできる利便性から、ECサイトの利用者は年々拡大しており、EC化率(売上のうちECサイトが占める割合のこと)も年々上昇しています。アパレル業界を例に見てみると、2015年には9.04%だったEC化率が2020年には倍以上の19.44%にまで上昇。
(出典:産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査))
今後もEC化の流れは進んでいくと見られており、多くの事業者がECへのシフトを迫られているのが現状です。
ECサイトと実店舗の違い
EC化率が上昇する一方、未だに売上の大半を占めるのが実店舗です。
利用者が急増しているECサイトと、根強い販路である実店舗にはどのような違いがあるのか、具体的な項目を比較しながら見ていきましょう。
ECサイト |
実店舗 |
|
販売場所 |
インターネット上 |
実際の店舗 |
営業時間 |
24時間365日 |
店舗の営業時間 |
コスト |
「初期費用・運営費用」ともに低め |
「初期費用・運営費用」ともに高め |
集客方法 |
SEO対策やSNS運用、Web広告など |
ECと同様の方法に加え、 看板や新聞の折り込みチラシなど |
顧客対応 |
メール、カスタマーサービスで対応 |
直接接客する |
業務内容 |
・サイト更新 ・集客施策 ・出荷配送 ・問い合わせ対応 ・売上管理 ・在庫確認 |
・商品陳列 ・店舗の整理整頓 ・売上管理 ・接客 ・在庫確認 |
来店動機 |
目的の商品が理由で来店 |
店舗の雰囲気や外観を見て来店 |
購入行動 |
商品画像やレビューを参考に購入を決定 |
実際に商品を手にとったり、 試したりして購入を決める |
決済 |
基本的にキャッシュレス決済が中心 |
現金による決済が中心 |
配送 |
配送が必須 |
その場で受け渡し |
信用 |
実店舗に比べると、信用が得られにくい |
対面して商品を購入できることから 安心感を与えやすい |
販売場所が違うのはもちろんのこと、来店動機や信用など、様々な点で違いがあります。それぞれの項目について詳しくみていきましょう。
販売場所
実店舗の場合、購入するためには実際に足を運ばなければなりません。そのため、ターゲットとなる顧客には限界があり、立地によっては機会損失に繋がる場合もあるでしょう。一方、ECサイトであれば、どこに住んでいてもインターネットを使うことができれば顧客になる可能性があります。地理的な要素がなく、裾野が広がるというのがECサイトの大きな特徴です。
営業時間
実店舗の場合は営業時間が定められており、その時間内でのみ買い物ができます。そのため、営業時間以外の時間帯は1円も売上を伸ばせません。営業時間を伸ばそうと思っても、スタッフの人件費が高くなる上に、深夜に店舗で買い物をする人は少ないため、現実的ではないでしょう。
一方、ECサイトであればスタッフが常駐することなく24時間365日注文を受け付けることが可能になるため、負担なく24時間営業を実現できます。
コスト
コストの面でも大きな違いがあり、初期費用・運営費用ともにECサイトの方が安いケースがほとんどです。
初期費用の主な項目は以下の通り。
- ECサイト:開発費用・ショッピングモールへの出店費用など
- 実店舗:物件の初期費用・内装費など
独自のECサイトを立ち上げる場合はシステムの費用やデザインの費用などが発生。
楽天市場などのショッピングモールに出店する場合は、出店費用やページ作成費などがかかってきます。一方、実店舗の場合は物件の初期費用や内装費などがかかり、数百万円規模の高額の初期費用が必要になるケースが多いでしょう。
また、運営費用も実店舗の方が高額で、以下のような費用が発生します。
- ECサイト:サーバー費用・ショッピングモールの月額費など
- 実店舗:家賃・水道光熱費など
独自のECサイトであればサーバー費用が、ショッピングモールに出店していれば月額費が発生します。小規模なECサイトであれば、月々数万円の運営費用に収めることも可能です。しかし、実店舗の場合は家賃や水道光熱費などがかかり、最低でも数十万円はかかるため、ECサイトよりも高額になるでしょう。
集客方法
ECサイトの場合、SEO対策やSNS運用、Web広告といったインターネット上での集客方法が中心。エリアを絞ることなく、インターネット上で最大限リーチできる手法が有効になります。一方、実店舗の場合はECサイトと同様の集客方法に加え、看板や新聞の折込チラシなどエリアを絞った集客も行うと良いでしょう。
顧客対応
ECサイトの場合、対面ではなくメールや電話での顧客対応が中心となり、大規模なECサイトとなると、コールセンターとの契約が必要になります。また最近では接客用のチャットボットをECサイトに導入する企業が増加しており、より実店舗での体験に近い、リアルタイムな接客が可能に。
一方、実店舗の場合は対面でのコミュニケーションが基本で、細かい所作や振る舞いにまで注意しなければなりません。一日中立って接客することの多い実店舗の場合、スタッフの肉体的負担が大きい点も認識しておきましょう。
業務内容
実店舗の業務の中心は接客です。売上や顧客満足度に大きく影響するため、マニュアルの整備も欠かせません。一方、ECサイト独自の業務として挙げられるのが、サイトの更新・梱包出荷作業の二つ。STORESやBASEのように、初心者でも手軽に更新できるシステムも増えており、更新に不安がある場合はそういったシステムを選びましょう。
梱包作業のスペースがない場合は外部の倉庫に保管から出荷までを丸ごと委託することもできます。社内のリソースを踏まえて適切なシステムを選び、出荷の外注も検討するようにしましょう。
来店動機
特に目当ての商品はないものの、お店に入った経験が一度はあるのではないでしょうか?実店舗の場合は雰囲気や外観を見て、直感的に来店するケースが多くあるため、ターゲットに合わせた店舗の世界観作りが非常に重要です。一方、ECサイトの場合は基本的に目的の商品があってアクセスする顧客が大半を占めます。世界観も重要ですが、目当ての商品を素早く見つけ、手軽に買えることがECサイトにおける重要な要素です。
購入行動
実店舗の場合、実際に商品を手にとり、試しながら購入を決めることになります。サイズが気になる靴や、嗅いでみないとわからない香水などは実店舗で試しながら選びたいですよね。試している顧客に対し、スタッフが声をかけながら購入を後押しできるのも実店舗ならではの利点です。
一方、ECサイトの場合は試しながら選ぶことができません。商品画像やレビューから選ぶことになるため、ECサイトを運営する場合は写真とレビューを充実させることが重要になります。
決済
実店舗の場合、未だに現金での決済が中心です。キャッシュレス決済の利用率が高まっているものの、現金を利用できない店舗はほとんどありません。
一方、ECサイトの場合はキャッシュレス決済が中心になります。代金引換や銀行振込に対応しているECサイトもありますが、基本的にはクレジットカード払いが主流です。最近ではコンビニ後払いやAmazon Payといった様々な支払い方法が出現。ECサイトを立ち上げる場合は、なるべく多くの支払い方法に対応できるようにしましょう。
配送
実店舗では基本的に商品を店頭で受け渡す一方、ECサイトの場合は配送が必要になります。サイズの大きい商品であれば送料が数千円かかるため、注意が必要です。配送料は購入を左右する重要な要素であるため、送料無料を打ち出すECサイトも増えています。しかし、安易に送料無料にしてしまうと利益を大幅に圧迫してしまうため、注意が必要です。
信用
店舗としての実態があり、多くの顧客が利用していれば、信用を得やすいのが実店舗のメリットです。疑問点があれば店員に質問することもでき、信用度が高まります。一方、ECサイトの場合は信用を得るのが難しいでしょう。フィッシングサイトのような、悪意のあるサイトも存在しており、警戒心を抱かれてしまう場合もあります。
会社概要やキャンセルポリシーなどを充実させ、安心感を作り出すのが重要なポイントです。
※フィッシングサイト・・・個人情報の不正入手を目的に作られた、金融機関やECサイトなどの公式サイトを装った偽サイトのこと
ECサイトのメリット
ここまで、実店舗とECサイトの具体的な違いについて解説してきました。続いて、ECサイトのメリットについてみていきましょう。
時間の制約がない
ECサイトの場合、在庫さえあれば24時間365日注文を受け付けることができるため、時間の制約がありません。実店舗では顧客にできない離島に住んでいる方や、深夜しか時間がない方もターゲットにできるというのは大きなメリットです。また、スタッフが常駐する必要もないため、スタッフの負担を増やさずに実店舗よりも長い営業時間を実現できます。
在庫の管理がしやすい
ECサイトの場合、基本的に1箇所の倉庫で在庫を管理するため、在庫の管理が容易になります。実店舗では必要となる店舗間での在庫調整をする必要もなく、シンプルな形で管理できる点は大きなメリットであると言えるでしょう。
客層を広げやすい
ECサイトの場合、インターネットを使える全ての人がターゲットになり、客層を広げやすいというメリットがあります。最近では高齢の方もスマートフォンを使いこなすようになっており、エリアが絞られてしまう実店舗よりもはるかに多い見込み客がいます。今後もEC化率が高まっていけば、さらにターゲットが広がるため、大きなポテンシャルを秘めていると言えるでしょう。
低コストで開店できる
ECサイトの場合、実店舗に比べて低コストかつスピーディーに立ち上げることができます。最近では月額無料でECサイトを構築できるサービスも出てきており、小規模なECサイトであれば、ほぼコストかけずにスタート可能。売上に応じた決済手数料のみを支払うプランもあり、リスクを抑えて始められます。最短即日でスタートできるため、コストだけでなくスピード感も魅力です。
ストレスフリーな店舗作りが可能
実店舗が繁盛し始めると、大きな問題になるのがレジ待ちです。会計までに時間がかかると、購入を諦めてしまう顧客も出てきてしまい、売上・顧客満足度ともに低下してしまいます。しかし、ECサイトであれば同時に何人も決済ができ、レジ待ちの時間が存在しません。自宅などで一切のストレスを感じることなく購入できるのは大きなメリットと言えるでしょう。
顧客データを活用できる
最後のメリットは、顧客管理がしやすいということです。ECサイトの場合、顧客ごとの購入履歴や閲覧履歴などのデータを蓄積できます。このデータを活用することで、購入履歴を踏まえた商品のレコメンドや、買い忘れ商品のリマインドが可能に。実店舗では実現できないマーケティングが可能になります。
ECサイトのデメリット
実店舗に比べ、様々なメリットのあるECサイトですが、必ずしも良い面だけではありません。続いて、ECサイトならではのデメリットについて紹介していきます。
集客が難しい
通りすがりの人が来店する可能性のある実店舗とは異なり、ECサイトの場合はWEB広告やSNSの活用をしない限り、ほとんど集客ができないでしょう。そのため、集客は非常に難しくなります。また、Amazonなどの普段買い物をしているサイトではなく、見たことのないサイトで買い物をすることに対するハードルを感じる人もいるでしょう。集客が難しく、信頼を得るのが難しいというのはECサイトならではの大きなデメリットです。
実物が見せられない
ECサイトの場合、商品を手に取ることができないので実際のサイズや手触り感を確かめることができません。そのため、購入前のイメージと実際の商品に違いがあり、クレームや不信感に繋がってしまう可能性もあります。ショップ側としても、顧客側としても大きなデメリットであると言えます。ネットショップで販売する場合はより正確なイメージを持ってもらうためにも、商品画像や寸法、レビューなどの情報を充実させるようにしましょう。
バックエンド業務が増える
ECサイトでは受注後の業務が多く、受注の処理やピッキング、配送業者への引き渡しなど多くの業務が発生します。バックエンド業務が増えるということはスタッフの大きな負担へと繋がります。
また、最近では翌日に届くようなスピード感のECサイトも増えているため、正確性だけではなく、素早い発送をしなければならず、日々の業務量は増えるでしょう。発送後にも、発送に関する問い合わせが来る場合もあり、実店舗よりも多くの業務が発生することは避けられないため、注意が必要
です。
価格競争に巻き込まれやすい
ECサイトの場合、実店舗では存在する店舗の雰囲気や接客といった要素がなく、値段で比較されることが多くなります。また、他のECサイトにアクセスするだけで簡単に価格を比較できるため、価格競争に巻き込まれやすいというデメリットがあります。
最近では送料無料や、返金保証など様々な特典を用意して顧客の獲得に力を入れる企業が増えており、価格競争も激化。他のサイトと比較されることを前提として、商品の価格を考えるようにしましょう。
サービスや技術のアップデートが早い
ECサイトに関連するサービスや技術は日々進化しています。
どんどんと便利なサービスや技術が開発され、顧客にとってはそれが当たり前になっているでしょう。代表的な例が決済手段です。少し前まではクレジットカード払いがほとんどでしたが、最近ではコンビニ後払いやAmazon Payなど様々な決済手段が出てきています。
顧客が普段使っている決済手段に対応していなければ離脱の原因になるため、より多くの決済手段を導入しなければならず、企業にとっては大きな負担です。決済手段やサービスは日々増えているため、素早く導入し、変化に対応できる体制が必要になります。
実店舗のメリット
ここまで、ECサイトのメリット・デメリットを紹介してきました。続いて、実店舗のメリットについて見ていきましょう。
商品を手に取って見てもらえる
実店舗の場合、実物を手に取りながらじっくりと商品を選ぶことができ、安心して買い物ができます。画像では伝わりきらない、細かい色味の違いや、実際に着た時のシルエットを確認できるのは大きなメリットと言えるでしょう。お店側としても、商品の魅力をしっかりと伝えることができ、双方にメリットがあると言えます。
対面の接客でコミュニケーションできる
実店舗の場合、悩んでいる様子の顧客に声をかけ、購入をサポートできます。このように、対面の接客で直接コミュニケーションを取れるというのは企業にも顧客にもメリットがあります。購入を悩んでいる理由や、ニーズを引き出し、別の商品を提案するような接客も可能で、これは実店舗ならではのメリットと言えるでしょう。また、顧客の不安やニーズを商品開発に活かしたり、商品説明に追記するような対応もできるようになります。
その場で商品の受け取りが可能
ECサイトの場合、どんなに早くても当日発送・翌日受け取りになり、購入から受け取りまでのタイムラグが生じます。しかし、実店舗であれば購入してすぐに受け取れるという大きなメリットがあります。記念日当日の買い物など、急ぎの買い物は実店舗が選ばれやすいでしょう。
通行人が来店してくれる
入りやすい店舗の雰囲気にできれば、店の前を通りかかった方が来店してくれることがあります。このように、通行人が来店してくれるというのは大きなメリットです。いきなり購入に至らなくても、店舗の近くが生活圏となっている顧客との接点を持てるというのは将来の売上に繋がっていきます。軽い気持ちで入れるよう、オープンな雰囲気の店舗を作るよう意識しましょう。
現金販売が中心だとキャッシュフローが安定しやすい
ECサイトの主流となっているクレジットカード払いの場合、月末締めの翌月末払いのようなサイクルとなり、売上の入金に時間がかかります。しかし、実店舗で現金販売を中心にできれば売上がすぐに入金されるため、キャッシュフローにおいて非常に大きいです。入金サイクルが早いだけでなく、決済手数料もかからないため、大きなメリットだと言えるでしょう。
実店舗のデメリット
実店舗のメリットについて紹介しましたが、続いてはデメリットについて見ていきましょう。
立地によって集客が難しい
実店舗の場合、基本的に店舗の周辺が生活圏になっている顧客がターゲットになります。よほどの人気店以外は、遠路はるばる来店するようなことはないため、立地を間違えてしまうと集客が非常に難しくなるでしょう。特に、店舗の周辺を生活圏とする人が少ない立地を選ぶのは要注意です。
また、生活圏とする人数が多くても、ターゲットとまったく違う人が大半を占めていたら意味がありません。自社商品のターゲットになる層がどれだけ住んでいるのか、出店前にしっかりとリサーチするようにしましょう。
コストがかかる
実店舗を開くにあたり、物件の初期費用や内装費などが発生し、どんなに小規模な店舗でも数十万円の費用がかかります。売上が伸びるかどうかわからない中で、高額な投資をしなければいけないというのは大きなデメリットです。
初期費用だけでなく、家賃や水道光熱費といった月々のランニングコストも高額。事業が軌道に乗らず、撤退となる場合も現状復帰などに高額の費用がかかるため、ECサイトよりも多くの資金が必要になります。
営業時間が限られる
コンビニなどの特殊な業態を除き、ほとんどの店舗が営業時間を定めています。深夜などに店を開けたとしても、なかなか集客は見込めないでしょう。そのため、24時間いつでも買い物ができるECサイトと比較すると、販売機会が限られてしまうことになります。
店舗には誰かが常駐している必要がある
レジなどの接客を行うスタッフが常にいなければ、店舗の運営は成り立ちません。全く来店がないような時間帯があっても店舗にスタッフを常駐させる必要があり、人件費も発生してしまいます。万が一スタッフが一人当日欠勤したとしても、問題なく運営できる体制も構築しなければなりません。実店舗を出すためには人件費や、採用の面もしっかりと考慮する必要があります。
ECサイトと実店舗の連携が重要
ここまで紹介してきたように、ECサイト・実店舗にはそれぞれメリットとデメリットがあります。そんな中、最近増えているのがECサイトと実店舗を連携するような業態です。実店舗のためにECサイトを活用し、ECサイトの欠点を実店舗で補うようなショップも増えてきています。すでに実店舗を持っている企業は、実店舗との連携を意識しながらECサイトを立ち上げるのが良いのではないでしょうか。
そこで、ECサイトと実店舗を連携する上で、押さえておきたいポイントについて紹介していきます。
WEBで注文して店舗で受け取る選択肢を作る
一般的な配送での受け取りだけでなく、実店舗での受け取りという選択肢も用意することで顧客満足度は向上するでしょう。ECサイトは受け取りまでにタイムラグがあるというデメリットがあり、実店舗はレジ待ちなどの非効率な時間があるというデメリットがあります。このデメリットはWEBで注文し、店舗で受け取るという選択肢を作ることで解消が可能。
顧客はレジ待ちをすることなく、当日に受け取ることができるようになり、お店側としても、発送業務やレジでの接客も必要ありません。消費期限の短い食品などを扱う企業は積極的に取り入れたい取り組みの一つです。
オムニチャネル化を行う
オムニチャネルとは、さまざまなチャネルで一貫した顧客体験を提供すること。実店舗を中心としたオフラインチャネルとECサイトやアプリを中心としたオンラインチャネルを統合し、顧客体験を高めることを指します。
オムニチャネルにすることで、実現できるのが会員情報の一元管理です。会員情報を一元管理できていれば、実店舗での接客の際にECサイトでの購入履歴を踏まえた提案を行うことができます。すでに持っている商品をお勧めしてしまうようなことも発生しません。
また、オムニチャネルにすることで、在庫の一元管理も可能に。店舗の在庫がない場合にECサイトでの購入を促したり、在庫のある近い店舗をECサイト上で表示することもできます。もし在庫の一元管理ができていなければ、他の店舗で購入してしまうでしょう。様々な面で顧客満足度を高めることができる、非常に重要な取り組みです。
ショールーミング対策を行う
ショールーミングとは、実店舗で商品の試着や確認を行い、別のECサイトで購入されてしまうこと。店舗で商品を確認し、ネットで注文するような顧客も数多くいます。別のECサイトで購入されてしまうと、一円の売上にもならないので、店舗側としては対策が必要です。
「商品を持ち帰るのが手間」という顧客に対しては、自社のECサイトでの購入をお勧めするのが効果的でしょう。他のECサイトの方が安いようであれば、クーポンなどの特典を用意しなければ、ショールーミングを防げないと思います。実店舗と合わせてECサイトを持ち、他のサイトに負けない価格で提供するのが一番のショールーミング対策です。
ECサイトと実店舗の違いを知り店舗運営に役立てよう
ECサイトと実店舗には、それぞれ真逆のメリット・デメリットがあります。顧客満足度の観点から考えると、どちらか一方ではなく、両方を連携しながら提供するのが良いのではないでしょうか。
今回の記事で紹介した、オムニチャネルの観点も踏まえ、是非自社にあった販路を見つけてみてください。
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