makeshopとShopify徹底比較|どんな人におすすめ?費用・決済・機能を比較!
ASPでECサイトを構築しようと検討しているが、カスタマイズ性に定評のある「makeshop」と「Shopify」で迷っている。自社のビジネスモデルに適しているのはどっち?
そんな方に向け、makeshopとShopifyの費用・決済・機能を徹底比較!それぞれがどんな人におすすめなのかがわかります。
makeshopとShopifyの基本情報を比較
まずはプラン / 費用など、makeshopとShopifyの基本情報を比較表で確認するとともに、それぞれのサービス概要、向いている人・企業を紹介していきます。
makeshop |
Shopify |
||||
プラン |
プレミアムプラン |
MakeShop エンタープライズ |
ベーシック |
スタンダード |
プレミアム |
初期費用 |
11,000円 |
110,000円〜 |
無料 |
||
月額費用 |
12,100円 |
55,000円 |
・月払い 33ドル / 月 (約4,500円) ・年払い 25ドル / 月 (約3,400円) |
・月払い 92ドル / 月 (月払 / 約12,500円) ・年払い 69ドル / 月 (年払 / 約9,300円) |
・月払い 399ドル / 月 (月払 / 約54,000円) ・年払い 299ドル / 月 (年払 / 約40,400円) |
クレジット カード 決済手数料 |
3.19%〜 (VISA / Master) 3.49% (それ以外) |
3.14% (VISA / Master) 3.49% (それ以外) |
3.4%〜 |
3.3%〜 |
3.25%〜 |
スタッフ アカウント数 |
5 (オプションで 追加可能) |
10 (オプションで 追加可能) |
2 |
5 |
15 |
商品登録数 |
10,000 |
50,000 (それ以上の プランもあり) |
無制限 |
||
ディスク容量 |
100MB (オプションで 10GBに拡張可能) |
無制限 |
|||
商品登録画像数 |
〜50枚 / 1商品 |
〜250枚 / 1商品 |
|||
独自ドメイン |
◯ |
◯ |
|||
SSL証明書 |
13,200円 / 年間 |
◯ |
月額費用で見た場合、makeshopの「プレミアム」が、Shopifyの「スタンダード」に。makeshopの「エンタープライズ」が、Shopifyの「プレミアム」に相当すると考えられます。その意味では、初期費用がかかり、商品登録数やディスク容量に制限のあるmakeshopは、Shopifyに見劣りすると考える方もいるでしょう。
しかし、makeshopとShopifyを比較する場合、費用だけを目安にすべきではありません。売れるECサイトという目的は同じであっても、それを実現するためのコンセプトがそれぞれのサービスで異なるからです。
makeshopがおすすめの人・企業は?
画像出典:makeshop
makeshopは、インターネットサービスを提供するIT企業、GMOメイクショップ株式会社が開発・提供するASP型ネットショップ作成サービスです。ユーザーのニーズに応える651もの機能を搭載し、外部システムとのAPI連携や、個別システムカスタマイズにも対応。ECサイト構築代行、運営代行など、手厚いサポート体制が整っていることも特徴です。
個別カスタマイズにも対応するプレミアムプランに加え、より高度なカスタマイズが可能な「makeshopエンタープライズ」が用意されていることもポイントです。基幹システム連携はもちろん、BtoB、BtoB / BtoC対応ECサイトやモール型ECサイトを構築することも可能。特に、makeshopをおすすめできるのは、以下のような人・企業です。
- 日本の商習慣に適した機能豊富なECサイトを構築したい人・企業
- ビジネスモデルにあわせてECサイトを細かくカスタマイズしたい人・企業
- BtoBサイト、モールを構築したい人・企業
必要充分な機能を搭載するだけではなく、ASP型として異例ともいえる拡張性 / カスタマイズ性の高さをあわせ持つことがmakeshopの特徴。独自のECビジネスモデルを低コストで展開したい企業にとっては、有力な選択肢となるでしょう。
一方、手軽に海外販売できる仕組みを持つmakeshopではありますが、本格的な越境ECへのチャレンジという点ではShopifyに軍配が上がることも事実です。
shopifyがおすすめの人・企業は?
画像出典:Shopify
Shopifyは、世界170か国以上、数百万ショップから利用されている、カナダ発のクラウド型グローバルコマースプラットフォームです。必要に応じてアプリを追加し、機能を拡張していける「プラグイン方式」を採用することが特徴。世界中の開発者が提供する豊富なアプリを活用した拡張性の高さに定評があります。
越境ECに強みを持つのも、グローバルコマースプラットフォームであるShopifyの特徴です。小規模事業者から、グローバル展開する大規模企業まで対応できる柔軟性を兼ね備えていることも魅力。特に、Shopifyをおすすめできるのは、以下のような人・企業です。
- スモールスタートしたECサイトを成長ステージにあわせて拡張したい人・企業
- 本格的な越境ECにチャレンジしたい人・企業
- オムニチャネル戦略のプラットフォームを探している企業
Shopifyには、SNSなどを利用して簡単に商品販売できる、月額5ドルの「スターター」が用意されています。いつでも上位プランへの乗り換えが可能なため、EC事業の成長にあわせたステップアップが可能。大規模企業向けの「Shopify Plus」を含め、あらゆる規模のEC事業に対応できるといえるでしょう。
ただし、日本法人設立以降、急ピッチで日本語化が進められているとはいえ、Shopifyは海外製品です。国内マーケットへの最適化、日本語による手厚いサポートという点では、makeshopに一歩譲ります。
makeshopとShopifyのショップデザインを比較
どちらも拡張性 / カスタマイズ性に優れるECプラットフォームですが、makeshopは国内、Shopifyはグローバルと、メインとなるベクトルは異なります。目指すベクトルが異なれば、コンセプトや機能も異なるのは当然。では、両者の違いは具体的になにか?
さまざまな観点からmakeshopとShopifyを比較することで明確にしていきましょう。まずはmakeshopとShopifyのデザイン比較です。
makeshop |
Shopify |
|
無償テーマ / テンプレート数 |
173種類 |
約12種類 |
有償テーマ / テンプレート数 |
× |
約123種類:100ドル〜350ドル程度 (約13,500円〜47,250円) |
無料テンプレートの充実したmakeshop / スタイリッシュなShopify
公式サイトで確認できる情報をもとに比較すると、約173種類の無償テンプレートを用意するmakeshopの優位性が際立ちます。
一方、有償のものを含め、豊富に用意されたスタイリッシュなテーマを選べる、Shopifyのデザイン性には定評があります。テーマ / テンプレートの数だけを見ればmakeshopに軍配が上がるものの、ショップデザインという観点で見れば、Shopifyの優位性は明らかです。
デザインカスタマイズにはHTML / CSSのスキルが必要
makeshop / Shopify、どちらもストアフロントのデザインカスタマイズに対応していますが、コーディングにはHTML / CSSのスキルを要します。特にmakeshopは、クリエイターモードでデザインカスタマイズする際の制約事項があるため注意が必要。ShopifyはHTML / CSSに加え、独自言語「Liquid」の理解が不可欠です。
自社イメージを具現化するためデザインをカスタマイズしたい、しかし自社でコーディングするのは難しい。そんな場合は、ストアフロントのコーディングを代行してくれる、EC構築会社に依頼することがおすすめです。
makeshopとShopifyの機能を比較
次に、makeshopとShopifyの主な機能を比較表で確認するとともに、機能面に関するそれぞれの特徴を紹介していきます。
makeshop |
Shopify |
|
パスワード保護 |
◯ |
◯ |
購入制限 |
◯ |
◯ |
年齢制限 |
◯ |
アプリで対応 |
送料詳細設定 |
◯ |
◯ |
レビュー機能 |
◯ |
アプリで対応 |
ポイント機能 |
◯ |
アプリで対応 |
クーポン発行 |
◯ |
◯ |
再入荷通知 |
◯ |
◯ |
メールマガジン |
顧客500名まで無料 (無制限に拡張するオプションあり、 エンタープライズは無制限) |
2,500通まで無料、 以後1,000通ごとに10ドル |
予約販売 |
オプションで対応 |
アプリで対応 |
まとめ販売 |
◯ |
アプリで対応 |
定期販売 |
オプションで対応 |
アプリで対応 |
ダウンロード販売 |
× |
アプリで対応 |
受注生産販売 |
× |
アプリで対応 |
アクセス解析 |
◯ |
◯ |
Instagram連携 |
◯ |
◯ |
複数言語での販売 |
× |
最大5 |
現地通貨での販売 |
WorldShoppingBizで対応 |
◯ |
海外ドメイン |
× |
スタンダード以上 |
日本の商習慣に必要な機能を網羅したmakeshop
必要な機能をアプリで追加していくShopifyと異なり、日本の商習慣に最適化された、豊富な機能をオールインワンで実現することがmakeshopの特徴です。ASP型として国内最大級を誇る651の機能を搭載するため、アプリを追加しなくても一般的なECサイトに求められるニーズへ高度な対応が可能。
注意点として挙げられるのは、物販系ECを基本としているため、makeshopでのダウンロード販売ができないこと。常時SSLに月額1,100円の費用が必要なこと。100MBのディスク容量を10GBに拡張するオプション、年間約15,000円程度の「ギガプラス10」が必須なことです。
WorldShoppingBIZで手軽に海外販売
WorldShoppingBIZと連携可能なmakeshopは、サイトオペレーションを一切変更することなく、手軽に越境ECへチャレンジできます。海外代理購入サービスであるWorldShoppingBIZなら、多言語カート、決済、海外発送すべてを一任可能。makeshopの管理画面から申し込むことで、初期費用・月額費用無料で利用できるのもポイントです。
ただし、makeshop自体が多言語・多通貨に対応しているわけではありません。Webサイト多言語化ツール「WOVN.io」との連携は可能ですが、makeshopのみでコンテンツを多言語表示できないことは留意しておきましょう。
BtoCとの併売にも対応する「BtoBオプション」
トップページ / 商品カテゴリにログイン制限をかけられるmakeshopは、簡易的なBtoBサイト、会員制サイトなども構築可能。さらに、BtoCとの併売にも対応する「BtoBオプション」を追加することで、本格的なBtoB / 卸サイトを開設できます。
取引先別に販売する商品、販売価格、決済方法を細かく設定できるだけでなく、BtoC ECで販売する商品を一元管理することも可能。機能に応じた初期費用は必要ですが、月額無料で使えることもポイントです。
高度なカスタマイズに対応するエンタープライズ
プレミアムプランでも個別カスタマイズに対応可能なmakeshopは、より高度なカスタマイズに対応する「makeshopエンタープライズ」もチョイスできます。GMOグループのECサイト構築サービスの中でも、クラウドECに位置付けられる「エンタープライズ」なら、中堅・大規模企業のニーズにも対応可能です。
たとえば、基幹システム連携、専用サーバでの運用、オリジナル機能開発、モール型ECサイト構築などのカスタマイズ実績があります。自社ビジネスモデルにあわせてカスタマイズしたい、BtoB / モールサイトを構築したい方に、makeshopをおすすめできる理由です。
豊富なアプリで拡張性に優れるShopify
充実した基本機能に個別カスタマイズで幅広いニーズに対応するmakeshopに対し、Shopifyは豊富なアプリを追加することで優れた拡張性を実現するのが特徴。Shopifyアプリストアには、世界中の開発者が公開する8,000種類以上のアプリがランインナップされており、日本語対応アプリだけでも2,000種類を超えます。
必要なときに、必要な機能だけ追加できる仕組みになっているため、ムダのない安定したECサイトを構築可能。いつでも上位プランに移行できることを含め、ECサイトをスモールスタートさせつつ、成長にあわせて拡張していきたい方に、Shopifyをおすすめできる理由です。
多言語 / 多通貨 / 翻訳アプリで本格的な越境EC
Shopifyは、本格的な越境ECにチャレンジしたい方にとってベストのECプラットフォームです。デフォルトで多言語・多通貨に対応し、準備しておいた最大5つの言語・通貨表示を、ユーザーのIPアドレスに応じて切り替え可能。自身でコンテンツを翻訳することも、優秀な翻訳アプリを活用することも可能です。
スタンダードプラン以上なら海外ドメインも利用できるため、現地の状況にあわせたSEO対策にも有効です。
Shopify PlusでDtoC / BtoB含むオムニチャネルに対応
Shopifyには大規模企業向けの「Plus」が用意されており、BtoBやオムニチャネル戦略のプラットフォームを探している方に最適のソリューションとなり得ます。
Shopify Plusなら、スタッフアカウント無制限、複数のECサイト構築などが可能になるほか、通常プランにはない拡張機能も搭載。Shopify POS Proが無料で利用できるため、多数の実店舗と連携したオムニチャネル戦略を展開できます。
ただし、モール型には対応していないため、モール型ECサイトを構築したい法人の方であれば、makeshopがおすすめです。
makeshopとShopifyの決済方法・手数料を比較
最後に、makeshopとShopify決済方法・手数料も比較表で確認しておきましょう。makeshopは「makeshopペイメント」と、Shopifyは「Shopifyペイメント」との契約を前提にしています。まずはmakeshopとShopifyが対応する決済方法です。
決済方法 |
makeshop |
Shopify |
クレジットカード決済 |
◯ |
◯ |
銀行振込 |
◯ |
◯ |
代金引換 |
◯ |
◯ |
コンビニ払い |
◯ |
◯ |
後払い |
◯ |
◯ |
キャリア決済 |
◯ |
◯ |
楽天ペイ |
◯ |
× |
PayPal |
◯ |
◯ |
LINE Pay |
◯ |
× |
Amazon Pay |
法人のみ対応 |
法人のみ対応 |
PayPay |
◯ |
◯ |
Google Pay |
△ (法人向け 「GMO PG決済」の契約が必要) |
◯ |
Apple Pay |
△ (法人向け 「GMO PG決済」の契約が必要) |
◯ |
Stripe |
× |
◯ |
楽天ペイ / LINE Payには対応しているものの、決済方法に関してはmakeshopよりもShopifyの方が多彩。Shopifyペイメントなら海外クレジットカードにも対応可能です。続いて、それぞれのクレジットカード手数料を、もう少し細かく比較してみましょう。
makeshop |
Shopify |
||||
プラン |
プレミアムプラン |
makeshop エンタープライズ |
ベーシック |
スタンダード |
プレミアム |
クレジット カード 手数料 |
3.19%〜 (VISA / Master) 3.49% (それ以外) |
3.14% (VISA / Master) 3.49% (それ以外) |
日本のカード: 3.4% 海外 / Amex: 3.9% JCB: 4.15% |
日本のカード: 3.3% 海外 / Amex: 3.85% JCB: 4.1% |
日本のカード: 3.25% 海外 / Amex: 3.8% JCB: 4.05% |
クレジットカードの料率に関してはmakeshopの方が安価。ただし、Shopifyペイメントが初期費用・月額費用ともに無料で導入できるのに対し、makeshopペイメントは1,100円の月額費用がかかります。
makeshopとShopifyの比較まとめ
ASPでECサイトを構築したいが、カスタマイズ性に定評のある「makeshop」と「Shopify」で迷っている。そんな企業担当者に向け、makeshopとShopifyそれぞれどんな人におすすめなのか?費用・決済・機能を比較しながら解説してきました。
拡張性 / カスタマイズ性に優れる共通点を持つ「makeshop」「Shopify」ですが、それぞれのベクトルは「国内」「グローバル」という大きな違いがあります。本記事で紹介したおすすめできる人・企業を参考に、自社に適切なサービスを選定してください。